院長の部屋
「地域に必要とされ、なくてはならない病院」を目指して
院長メッセージ
新しい年度を迎えて
津島市民病院のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
桜も満開を迎え春らしくなり、新しい年度が始まりました。昨年末に大流行したインフルエンザ感染症、新型コロナウイルス感染症がようやく落ち着いて、肺炎が原因で入院が必要になる患者さんは減少し通常に戻りつつあります。
当院は急性期を主とした352床の海部医療圏唯一の二次救急病院です。また、災害拠点病院でもあり、南海トラフ地震のみでなく、風水害による災害にも対応できるよう体制を整え、いざという時のために日ごろから訓練を積んでいます。
令和6年度の救急車受け入れ台数は約3500件に迫り、高齢者の救急要請件数が大きく増加しました。救急外来では一日平均約25人の救急患者さんを受け入れており、適切な医療を提供し、元気で社会復帰していただくことを目指しています。また急性期医療が終わってもすぐに帰れない人は、地域包括ケア病棟を介して安心して家に帰れることも目指しています。
昨年4月から脳神経外科に“せぼね(脊椎・脊髄)外来”を設置し、頚椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折などの診療を行っています。脊椎・脊髄疾患では、神経の圧迫を早く取り除くほど機能の回復や症状の改善が期待できます。当院では“待たせない手術”を心がけフットワークの軽さを強みとし、2~3週間以内に手術を実施できる体制を整えています。
また、今年4月からは脳神経内科は常勤医5名体制となり、認知症、脳梗塞、パーキンソン病などの神経疾患に対して精密検査を行った後に専門医が対応できる体制を整えました。
この地域の病院や診療所の諸先生方が日ごろ地域の患者さんを紹介して下さることに大変感謝しております。当院が海部津島地域の急性期・地域医療を支える病院としての役割を果たすために、諸先生方との連携をさらに深めていきたいと考えております。
昨年来、物価の高騰に伴う経費の増加と人件費の上昇で経営状況は大変厳しい状況ですが、病院機能を維持し患者さんに適切な医療が提供できるよう、職員一同日々精進し、この地域から病院がなくならないよう、地域の皆様から信頼され必要とされる病院を目指し頑張ってまいります。今後も、津島市民病院に対してご支援とご協力をいただきますようよろしくお願いいたします。
令和7年4月 津島市民病院院長 川井 覚
院長コラム(津島市広報紙「市制のひろば」隔月掲載)
