過去のあいさつ
最終更新日:2021年1月1日
令和2年10月
医療機関の機能には、外来機能と入院機能があり、入院機能は主に病院が担い、4つに分けられます。専門的な疾患(がん、手術が必要な外傷等)や入院が必要で、直ちに処置が必要な疾患(循環器疾患や脳血管疾患)等を診る「急性期病院」、より専門的な医療を提供する「高度急性期病院」、リハビリなどを担う「回復期病院」、在宅治療が困難な方が入院する慢性期を担う「介護療養型医療施設」です。
地域において入院の各機能がどれほど必要なのか話し合われてきました。「急性期病院」に関しては、昨年9月に再編・統合対象病院のリストが公表され具体的な対応が求められました。当院もこの対象に含まれており、海部地域において検討を行いました。その結果、海部地域内の公立・公的3病院(海南・あま・津島)の連携のもと、急性期医療を中心に担うことが当院の役割と位置付けられ、これに基づき今回の病棟再編を行いました。
これに加え、新型コロナウイルス感染症のような突発的な疾患への対応や医療体制の変化も求められます。
引き続き、地域の医療・地域住民の皆さまの健康を守る、地域に必要な病院として、当院が果たすべき役割をしっかりと果たしてまいります。
令和2年10月 津島市民病院長 神谷 里明
令和2年10月から津島市民病院の病棟を再編しました
1.急性期機能を充実し、専門性の高い医療を提供します
休棟していた4階西病棟(回復期リハビリテーション病棟)を急性期病棟に機能変更しました。稼働病棟数は変わりませんが、急性期の病床数が10床増えました。
2.2病棟を用途変更して有効利用します(今年度中に整備予定)
休棟していた4階南病棟を主に院内向け利用の場に、病床数の少ない3階南病棟を主に院外向け利用の場にそれぞれ変更します。
病棟 | 再編後 | 再編前 | ||
---|---|---|---|---|
5南 | 急性期 | 33床 | 急性期 | 33床 |
5南HCU | 高度急性期 | 7床 | 高度急性期 | 7床 |
4南 | 用途変更(院外向け) | - | 急性期 | 休棟(51床) |
3南 | 用途変更(院内向け) |
- | 急性期 | 35床 |
5北 | 急性期 | 51床 | 急性期 | 51床 |
4北 | 急性期 | 51床 | 急性期 | 51床 |
3北 | 急性期 | 50床 | 急性期 | 50床 |
6西 | 急性期(緩和) | 18床 | 急性期(緩和) | 18床 |
5西 | 急性期 | 49床 | 急性期 | 49床 |
4西 | 急性期 | 45床 | 回復期(回復リハ) | 休棟(47床) |
3西 | 回復期(包括ケア) | 48床 | 回復期(包括ケア) | 48床 |
合計 | 352床 | 342床(440床) |
(院外向け):入院案内室、相談室、入院受付、災害時に利用する場など
(院内向け):研修医・実習生が利用する場所、看護局など
令和2年5月
津島市民病院院長の神谷里明です。
病院理念である「地域とつながり安心・信頼の医療を提供します」にもとづき「地域に必要とされ、なくてはならない病院」を目指しています。
急性期医療を提供するDPC対象病院として標準的な医療を提供しています。2020年3月からは新型コロナウイルス感染症に対して、この地域における役割を果たし、地域住民の安全を守っています。
急性期の疾患(がん、肺炎、脳血管疾患、循環器疾患、骨折等外傷など)を受け入れ、手術、血管内治療など侵襲的な治療を積極的に行い、専門性の高い医療を提供しています。2019年度は手術室での手術件数は2196件、そのうち全身麻酔下手術は962件でした。血管内治療は経皮的冠動脈形成術や脳血管内手術など合計273件、尿路結石等に対して尿管ステント留置など250件行いました。
海部医療圏で唯一の二次救急病院としての役割を果たし救急患者さんを受け入れており、2019年度は3604台(1日平均9.8台)の救急車を受け入れました。
地域医師会(津島市医師会、海部医師会)と協力の下、入院医療が必要な患者さんを受け入れ、地域に戻します。
急性期医療が終わってもすぐに在宅に戻れない人のために2016年3月に開設した地域包括ケア病棟を利用し、安心して在宅復帰できるようにしています。また在宅療養中の患者さんが入院が必要になったときの受け入れ先ともなっています。
悪性腫瘍による身体的、精神的、スピリッチュアルな苦痛の緩和を目的とした緩和ケア病棟も有り必要としている人にケアを提供しています。症状緩和ができれば在宅での緩和医療も進めています。
糖尿病、慢性腎疾患など長期にわたる疾患の診断・治療と病気の進行による合併症(腎不全、失明、動脈硬化、下肢壊死など)の発症を予防する教育にも力を入れています。
地域医療センターによる早期介入で近隣医療機関、介護施設との連携を図り退院支援を入院時より行い、早期社会復帰を目指します。また在宅療養中の方の緊急時の対応にも在宅療養後方支援病院として入院医療を提供します。
患者さん中心の多職種による質の高い医療の提供(院内だけでなく地域内におけるチーム医療)を行いこの病院にかかって良かったと思っていただける病院を目指しています。
そのためには職員一人一人が専門職として医療を提供するという意識を持って、生き生きと働き、気持ちよく医療を提供し、受診された患者さんだけでなく家族の方にも満足して頂ける病院にしていきます。
令和2年5月 津島市民病院長 神谷 里明
